男の麻雀ポリシー > 【500】 『副露センス・10 鳴きの方角』〜鳴きのOK・NG

【500】 『副露センス・10 鳴きの方角』〜鳴きのOK・NG

 ・鳴き(アクションを起こすこと)は流れを変える行為なので、慎重に行うべきだ。
 ・自分にとっていい流れを産む鳴きは「男のリボルトアクション」として定義する。
 ・以下、OKマークのあるアクションが「男のリボルトアクション」とする。

★使用上の注意

 もし、方角の悪い鳴きで聴牌を入れてしまった場合はベタオリする。

【親・子別アクション】

OK 東家の鳴き 風門鳴き 軽い仕掛けはNGだが、決定打を産む仕掛けはして良い。
OK 南家の鳴き 裏鬼門鳴き 親を蹴りたいときは積極的にして良い。西家と競りの状況のときは凶。
OK 西家の鳴き 天門鳴き 親と対等に戦える鳴きは積極的にして良い。
NG 北家の鳴き 鬼門鳴き 親のツモ番を増やす鳴きはなるべくしない。役牌の2鳴きもなるべく控える。

【上家・下家のアクション】

NG 上家が仕掛けているとき 門前聴牌を目指す。
OK 下家が仕掛けているとき 下家の聴牌スピードが加速。相対速度を縮める工夫をする。

【調子別アクション】

OK 好調者が他家 役牌は1鳴きが原則。好調者に不調ツモをトスする鳴きはOK。
OK 不調者が自分 好調者から鳴く場合だけOK。好調者以外からの鳴きはNG。
NG 好調者が自分 役牌は2鳴きが原則。
NG 不調者が他家 不調者からは極力鳴かない。2鳴きも慎重に。
NG 不調者が親 ツモり合いになるので、門前でリーチツモを狙う。

【アクションの回数】

OK 出るポン見るチーしない 相手の動きに合わせて鳴く。特に北家。
NG 出るポン見るチー 南家だけに与えられた特権

【自分の手の形からの判断】

OK ドラポン 基本的にドラポンは吉だが、北家だけは控えめにしたほうがいい。
OK 自分から見てラス牌中張牌は鳴き 自分から見て4枚目の牌は鳴いたほうがいい。
4枚目の所在を自分だけ知っているメリットはデカイ。
NG 役牌暗刻からの鳴き ムリなホンイツを狙わずにリーチツモを狙う。点パネしやすい。
NG 塔子選択を産む鳴き 塔子選択に迫られる状況になる鳴きはなるべくしない。迷いはメンタルに影響する。
NG 複合塔子からのチー 複合塔子は基本的にツモるものと信じてここからの仕掛けはしない。例え辺張でも。

【鳴き方】

OK ポン 相手が対応してくれるポンのほうが有効。破壊力もある。中張牌ならば近牌を使っている他家の順子手を分断出来る。
NG チー 打点が読まれやすく舐められ易いチーは控えるが、安く見せて実は高い場合は有効。

【鳴かせる場合】

OK 局を進めたい場合の鳴かせ 基本的に絞らない。門前を崩させ打点を下げる効果がある。ただし高そうな仕掛けには注意する。
NG 局を長引かせたい場合の鳴かせ 役牌は徹底的に絞る。親にはある程度アシストしても良い。

【槓】

OK 門前イーシャンテン 門前でイーシャンテン、あるいはアガリに目処が立てば槓していい。
OK 門前からの大明槓 基本的にNG。不調ツモを好調者にトスする場合だけはOK。また、鳴き前提でドラを増やす必要がある局面はOK。
NG 鳴きイーシャンテン・聴牌 自分にない裏ドラ権を与える槓は基本NG。槓していいのは南家の仕掛けに限る。また背水の陣の場合もOK。

■ 【自分で鳴く場合】東家鳴き=風門鳴き〜東家の鳴きは小吉

東家の鳴きは連荘必須のため、吉だが、
南家の早い聴牌を助けることがあるので注意が必要だ。
軽い仕掛けでのあがりは逆に親っ被りを誘発するのでよくない。
一発で決めるような仕掛けが最もよい。

また、南家と競りの場合は仕掛けまくりはご法度だ。

そして南家に仕掛けられた場合は、親落としの仕掛けが嵌る可能性があるので、仕掛け返す必要がある。
しかし仕掛けすぎはやはり南家の好ツモを助けることになる。
仕掛け返すのは南家に合わせてで良く、必要最小限にとどめたい。

1枚目のが出たがこれは鳴くか?
このはポンしない。
理由はダンラスが切っただからだ。
まだ仕掛けるには早い。
不調者のツモを貰っても仕方ない。
点棒は少ないが牌勢が悪いわけではなかったので、
自分のツモを見て鳴きの可否を判断してからでもいい。

これがトップ、2着目から出たら即ポンしてもいいだろう。

そして期待通りに索子が伸びて、門前で聴牌した。
を1鳴きしていたら、恐ろしいことに索子を1枚も引いていない。
(画像参照。)
それだけでなく、下家と対面に聴牌を入れていた。
この後、門前聴牌をダマにしていたところ、
2枚目のがトップ目から出たがポンして単騎に受け変えるか?
これは微妙だが、ポンしないほうがいいだろう。
ポンすると、好調対面からのツモを食い取ることができるが、
ポンすることにより警戒度が高くなり、出る牌も出なくなる可能性がある。
また、引いての+2飜の可能性も消すことになる。
すでに鳴いていたら待ち替えするべきだが、門前聴牌のここは
辺張待ちだが、じっと我慢する。

ちなみにポンしたら待ちに変化していたが、はカラ。
は残り1枚でしかも赤だからおそらくそう簡単には出てこない。
つまりを自力でツモるしかないという結末が待っていた。

このメンホンが決め手となった。判断力の勝利。
2本場・3本場・4本場と連続でアガリをものにし、
3万点以上あった差を詰めてトップをとることが出来た。
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■ 【自分で鳴く場合】南家鳴き=裏鬼門鳴き〜南家の鳴きは中吉

南家の鳴きは方位学では裏鬼門ながら、親のツモ番を減らすので中吉としたが、
西家のツモ番を増やすので、西家と競りの状況のときは凶となるので注意が必要だ。
もし、自分が南家で仕掛て、競っている西家からリーチが掛かった場合はベタオリが必要となる。

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■ 【自分で鳴く場合】西家鳴き=天門鳴き〜西家の鳴きは中吉

西家の鳴きは「打点が伴う場合」は積極的に仕掛けてもよい。わりと鳴いていい立場。
安い仕掛けは北家の好ツモを誘発するので良くない。
親と対等に戦えるレベル、つまり満貫以上なら鳴いても良い。

上家からキモのが出たが、チーするか?
1)789でチー
2)678でチー
3)チーしない
これは打点が伴なう好調者からの鳴きなので
積極的にして良い。
ではどう晒すか?

1)789でチー
 

2)678でチー
 

が場に1枚切れなので、2)の鳴きだとが孤立してしまう。
ここは連続形を活かすように鳴くのがいいだろう。

1)
 
ツモ、チーで聴牌
受入れは狭まるが全て2面待ち以上の好形聴牌。
2)
 
ツモ、チーポンで聴牌
しかし愚形聴牌が多い。

瞬時に判断するのは難しいが、
好形聴牌を意識していれば自然に手が動く。
さらにをチーして聴牌。
待ち。
下家の方がお刺さりになってジ・エンド。
678でチーだと、以下のいずれかの聴牌で、がとらえ切れなかったところ。

 
 
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■ 【自分で鳴く場合】北家鳴き=鬼門鳴き〜北家の鳴きは大凶

親のツモ番を増やす北家の鳴きは危険が大きい。
北家の鳴きは東北の間に牌をさらすことになる。つまり、鬼門の方角ということで「鬼門の鳴き」とする。
陰陽道に重ねて意識すると憶えやすい。これが一番分かりやすいパターン。
もし、北家で鳴きを入れて親からリーチがかかった場合は、速やかに引くべきだ。

鬼門(きもん)とは、北東(艮=うしとら:丑と寅の間)の方位のことである。
陰陽道では、鬼が出入りする方角であるとして、万事に忌むべき方角としている。
他の方位神とは異なり、鬼門は常に艮の方角にある。
鬼門とは反対の、南西(坤、ひつじさる)の方角を裏鬼門(うらきもん)と言い、この方角も忌み嫌われる。
前局、親被りで対面に満貫をツモられた。
3900以上のホンイツがみえているが、このをチーするか?
実戦ではこれを早仕掛け気味にチー。

しかし、北家の場合はこれはやらないほうがいい。

親に好ツモを献上することになる。
(有効)→(有効)→(有効)→(無効)→(有効)と
中張牌の有効牌を山ほど流して
7巡目に聴牌を入れてしまう。

本来の親のツモは
(有効)→(有効)→なので、
チーが入らない7巡目ではまだ聴牌していないはずだ。

良く打って下記のイーシャンテン程度。
一発でを掴まされ、裏裏で18000を献上することとなった。
自分の鬼門鳴きで親の手出しが多くなったらこの時点で警戒すべきだ。
ましてやリーチが掛かったらベタオリしなければならない。

この18000ビハインドを巻き返すのは難しくなる。
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■ 【自分で鳴く場合】北家鳴き=鬼門鳴き〜北家は2鳴きもしないほうがいい

2鳴きもしないほうが北家の構えとしてはいい。
もししてしまった場合でも、その後の動きを控えるのが、北家の構えとしては正しい。

2枚目のが出たが、ポンするか?
実戦ではこれをポン。

でもこれはしないほうがいい。好調者をますます憑かせることになる。
ポンしたことにより、親にキモのが流れた。
では1枚目のをポンかと言うと、そうでもない。

1枚目のをポンならば、親に対子になるが流れる。

だから最もいい選択は、鳴かないでを対子落とししていく方向が
北家の構えとしては正解だ。
最初2900だったのが、高め親満の聴牌を入れられてしまう。
ここでが出るわけだが、これもポンしないことがいいのは言うまでもない。
をポンして、聴牌したわけだが、おかげでを親に流し、
親満確定の聴牌をさせてしまう。

挙げ句の果てに高めを掴まされ、ジ・エンド。

結果的に最悪なのだが、これは自業自得だ。
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■ 【自分で鳴く場合】上家が鳴いている場合〜門前聴牌を目指す

ラス前の親番。
上家から3枚目のが出たが、チーするか?
これは鳴かないほうがいい。
原則、上家が仕掛けているときは門前聴牌を目標にする。

この形、何もが全てではない。
引きでもいいし、ドラを引けば、索子を伸ばして
萬子を1メンツ構成にすれば済むこと。

このをチーしてしまい、ツモリ三暗刻目のを流してしまう。
このチーがどんだけ最悪だったかというと、
さらに対面に有効牌を2枚流し、聴牌を入れてしまう。
そしてアガリ牌のも下家に流してしまった。
これで8000オールツモだ!

(メンタン一発ツモ三暗刻ドラ1・裏3なら3倍満)
あげくに、ドラまたぎのを掴まされて、を切って3900に放銃。
索子はどれも危険。

ドラまたぎよりドラ筋のがマシ・・・と思い切った訳だが。
失敗した感が強かったのでを切ればよかった。
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■ 【自分で鳴く場合】好調時は役牌は2鳴きする

前局3900のダマをあがって迎えた南家。
次局はこわい親番だ。
西家からみたらこうなる。
親がWを仕掛けていて、1枚目のが出た。
これを鳴くべきか?
鳴くとたったの3900で待ちが悪い。
ここはトップ目ということもあり、決定打にならない
悪形待ちになる1鳴きは、スルーして2枚目から仕掛けたい。
ということで、2枚目のをポンした。

上り調子の親からのなので方角的にも良い。
親にあたり牌のを掴ませた。

これが浮くようならば直撃になる。

発を1鳴きしていたら、は親は掴まないし、
他に入ったら出てこなかっただろう。
結果は上り調子の親からを直撃。

ポンにより掴ませただ。
結局南場の親番で決定打が入り、俺は飛ばされてジエンド。
下家にしてやられた半荘だった。
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■ 【自分で鳴く場合】好調者からの鳴きは吉・不調者からの鳴きは凶

キー牌でも不調者から鳴く鳴きは凶なので、3枚目の辺張でも見送るべきだ。
逆に好調者からの鳴きは吉なので、1枚目の辺張でも鳴くべきだ。

ただしダメなのが、好調者が親で自分が北家の場合。
これは親から鳴いたらツモが増えるのでますます憑かせる危険性がある。

オーラスの親番。
トップ目と7900点差。
トップ目からが出たが、鳴くか?
このはポンでいい。

チンイツに行くには門前ではキツイ。

自分は2巡連続の索子、萬子のツモ切り。

筒子の山を掘り当てない限り、鳴きのフォローがないと
18000を成就するのはキツイだろう。

鳴きの方角としても悪くない。
鳴いて下家に好ツモが渡ったかどうかだけケアしておけばよい。
鳴きによって変わった流れ。
下家の動向を観察していたが、2巡連続でツモ切りだったので、
好ツモではなかったようだ。まずは一安心。

対面からが出た。
これは鳴くか?
微妙だが、これもポンでいいだろう。
なんといっても4枚目のだ。
ツモを好調者に戻すことにはなるが、4枚目ということでポン。
4枚目は特別な牌だからだ。
4枚の所在が自分だけにははっきりと分かっているので、
場を支配することが出来る鳴きだ。
さらに対面がツモ切ったをポン。

これは18000聴牌だから当然のポン。

好調ツモを引き戻すポンでもある。
すぐに下家が不要なを掴んでジ・エンド。

無事トップでラストを迎えることに成功した。
これで2着に10000点差を付けてトップ。

このアガリはデカイ。

10000点差をつけただけではなく、
オカ+ウマで300(30000点)が上乗せされるからだ。
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■ 【自分で鳴く場合】不調者が親のとき、好調者からだけ鳴き、それ以外は見送り

不調者が親の場合は好調者からだけの鳴きに限定したい。
不調者が親ならば、結果はツモ合戦になることが多いので、自分が一番好調だと思えば面前で手を進めるのがベスト。

前局上家から満貫をアガった対面の親番。
1枚目のが出たが、ポンするか?
このはポンせずにスルー。

不調者からはなるべく鳴かないのが原則なのでこうなる。

そして2枚目のを鳴くかというと、
打点が伴わないので鳴かないほうがいいだろう。
それに鳴かないで対子落としするのが重厚な麻雀で、
東場の構えとしてはより良い。

それでは次にをツモったが、何を切るか?
ここはドラがない手でもあり、他にドラがある可能性がある。
をポンさせて勝負になる状態でもないので。

を持たれていたらポンされる可能性が大。
持たれていなければ重なる可能性が大なので、
聴牌の目処が立つまで切らない。
が重なれば、ツモが効かなかったときの安牌候補として手牌で生きる。

ここは鳴かれる鳴かれないにかかわらずを絞ってを切る。
は三色とドラの受入れがあるのでまだ切らない。
次巡、が重なり、直後にが出たがポンするか?
このもポンせずにスルーする。

好調者の対面に不調ツモをトスする鳴きだから良さそうだが、
打点が安すぎるという理由の他に、
ポンしたら打牌に迷うということだ。

ここは判断が難しいが、自分から塔子選択を産む鳴きはしないほうがいい。

よほどツキが偏っていたらムリにでも鳴くべきだろうが、そこまでではない。
下家からリーチがかかったが、が安牌なので2巡は楽に凌げる。
このメリットはデカイ。
筒子が高い河だが、変則手でもなさそうなので、の対子切りでも凌げそうだ。
親が破れかぶれの強引な仕掛けでタンヤオドラ3をツモってこの局は幕。
結果は悪かったが、
立ち回りとしてはノーリスクで回れてツキを落とさずに済んで上々のデキ。
この半荘は、東場こそ我慢が続いたが、
南場で満貫・跳満と決定打をモノにしてトップで終えることができた。
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■ 【自分で鳴く場合】相手に流れを変える鳴きをされた場合はやり返す

やられた場合の対抗手段として、鳴き返しがある。
南家に親番を蹴るのが目的のような仕掛けをされた場合、あるいはされそうな場合は対抗手段が必要だ。
攻撃に備えて自分から仕掛ける手もあるが、よりよいのは仕掛けに備えた仕掛け返しだ。
その場合でも、「相手は3人」という意識は忘れずにおきたい。

南家の早鳴き。
おそらく好調の俺を意識しての蹴りのための鳴きだ。
効果的なアガリをモノにして、
最後の親番を迎えるつもりなのだろう。

そうは行くか!と仕掛け返す気でいた。
そこで、をチーした。
しかしこれは舐められるだけ。
仕掛け返しという意味では悪くはないが、
あまり良くはない仕掛けだ。

余裕あるトップ目ならば、出来れば焦らずにポンから入りたい。

このチーで好牌のを下家に流してしまう。
さらにをポン。

これもまた良くない。
せっかく仕掛け返したのに、またツモが戻ってしまった。
この仕掛けで対面に好牌のを流してしまう。
これで対面は手役変化の多い仮テン。
さらにをポンしてようやくのみ手聴牌。
これも良くない。
ツモをずらして南家の思惑を蹴飛ばすのが目的ならば、
ここは仕掛けすぎないほうがいい。
結局下家のツモを増やすことはチャンスにつながってしまうからだ。

下家にドラのを流し、対面に両面聴牌を入れさせてしまった。

さらに安いのが見え見えの上に、攻撃を受けた場合に防御が効かない。

2枚を残しておけば少なくとも受けが利く。
それでも突っ張り切って1500点をあがれた。

これは、たんにツキを無駄遣いしたに過ぎない。
やりすぎたという意識があったので次の2本場は大人しくしていた。
特に下家のキー牌は絞り、親っ被りや放銃をしないように気をつけた。

下家のキー牌を全て押さえた。
どれを切っても南家に満貫聴牌を取られる、
上家はハネツモイーシャンテンという
危険な状況だったが、ガチガチに絞っていたら、
対面が巧く捌いてくれた。

ナイス。デキる!
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